フランス版To LOVEる ダークネス、ドイツ版To LOVEる ダークネスと意外(?)にもグローバルな作品だったTo LOVEるを紹介してきた前回。
イタリア・台湾版To LOVEる ダークネスとかスペイン・韓国・シンガポール版無印To LOVEるとかもあるんだが、台湾版は既に複数の他blogで紹介されているし、イタリア語版は探したけど日本に逆輸入できそうなネットショップが見つけられなかった(Amazon.itには無印版しか置いてない)、その他のは無印の頃のだったり規制がかかってたりで紹介してもインパクトが薄そうなので飛ばすこととするが、こんなに様々な国で翻訳されている漫画にも関わらず、あの世界で一番有名であろう国では発売されていないのである。そうアメリカなのだ。
アメリカはヨーロッパ地域とは違いマーケティングの失敗から日本漫画不毛地帯と化しており、表現の問題で流通が厳しくなる可能性もあり、そもそも本国であるアメコミですら原作だけ売っていたのでは赤字という話を聞いたことがあるのでビジネス的な面から出すのは難しかったのかもしれない。
だが、そんなアメリカ市場でもローカライズされて一般的に発売された「To LOVEる」が存在するのである。「漫画」のほうではなく「アニメ」の方なのだ。
そんなこんなで今回は北米で発売された「もっとTo LOVEる」を入手。1年以上前の2012年4月3日にSentai Filmworks社からリリースされた代物で、ダークネスが連載していて既にアニメ化もアニメコンテンツエキスポで発表された頃とあって日本では物凄い今更感が漂う代物であったろうが、アメリカのTo LOVEらー達は泣いて喜んだであろう。
ちなみに黒歴史であるアニメ1期も北米版が存在するのだが、なかったことにしておこう。
全12話合計5時間分を一層式DVD 2枚に収録されており、2話を1枚のDVDで収録していた日本版よりも圧倒的に低ビットレートとなっており画質は落ちるものの、ある程度画質補正があるようなプレーヤー等で見ればそれなりに見える絵にはなる。
中身自体は日本版「もっとTo LOVEる」と同じで、音声は日本語・字幕のみ英語となっており、OP・ED曲や次回予告もそのままの収録となっている。ただし、北米のDVDなのでリージョンコードが日本とは違い、日本のプレーヤーでは再生できないので注意。PCのDVDドライブのリージョン設定を変更するか、リージョンフリーのプレーヤーを手に入れないといけない。
表現規制などに関しても無く、日本のAT-X・DVD版と同じで湯気や光線が無い乳首が見えるバージョンを収録、パッケージの裏側にCanadian Home Video Ratingというカナダ向けのビデオレーティングが書かれているが14歳以上推奨の「14A」となっている。禁止って訳ではないが、それなりの暴力表現やセックス表現が含まれている作品なので、14才未満が見る場合は保護者と共に見るのを推奨している区分である。日本でいう映倫のPG-12相当で、マトリックスやミッションインポッシブルとかアクション映画でもこのレーティングに属している。
親と一緒にTo LOVEる見るとかどんな拷問だよ。「まったく!ウチの息子はこんな破廉恥なものを見て!少年愚連隊になったらどうするんだ!これだから日本人は寿司食いクジラ殺しの野蛮人で〜」と実際に見てみて「ヤミちゃんのおっぱい吸いたいなー」と息子の方がドン引きするようなダメ親父に仕上がるんだろう。
そういや、去年のジャンプフェスタの時に子供と一緒にTo LOVEるダークネスのステージを見学していたお父さんがいましたな。「こ、子供にせかされて来ただけだし!To LOVEるなんて知らないしキョーミないね!」と言って実際は自分の方が心の中で「矢吹神!長谷見神!」と騒いでいたんでしょう。
To LOVEるとは話は変わるが、パンツは空を飛ぶという衝撃に全米が泣いた作品や穿いているのはズボンなのかパンツなのかでフィンランドと外交問題にまで発展した作品などといった作品も北米版が存在して値段も日本版よりも安く購入できる。BDならDVDとは違って日本と北米のリージョンは一緒なのでそのまま日本のプレーヤーで再生することができるし、大体の場合オリジナルの日本語音声も(そもそも英語音声が無かったり)収録済みなので違和感なく視聴できる。
こうやって「今、北米版が安い。日本版買うやつは情弱!情弱ゥ!」とネット上のそこらじゅうで叫ばれるようになり、そのうちアニメもネット配信が主流になったら、どっかさんみたいに「Japanese Language Pack」を29.99ドルで販売(セール対象にはなりません)することになるんでしょうね。
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