オープンソースのゲームエンジン「Godot」で巻き起こったブロック/BAN騒動

ゲームエンジン「Unity」がライセンス形態の突然の変更(後に撤回)により移行先として人気を集めていたオープンソースゲームエンジン「Godot」。

そんなGodotである騒動が巻き起こった。

Godot公式Twitter(X)アカウントが

虹アイコンを付けてわざわざあなたの「目覚めた」なるゲームタイトルを募集し始める。

ん?ん?と思うが、まあ広報の話題作りにそういう特定ゲームの特集もたまにはいいだろうとは思うものの、

とあるインディーゲーム開発者が『「政治」よりも「ゲームエンジン」にフォーカスすべきだ』というこれもまた一意見なリプを送る。普通ならスルーされるのがオチなんだが、

なんとこの開発者はGodot公式アカウントからブロックされてしまう。更に言うと彼はGodotへの寄付も行っている支援者でもあるのだ。どういうこっちゃねん。

まあ1人だけ(でも問題なんだけど)なら・・・いやこのようなパターンなら複数人ブロックされてるだろうな、と皆思うだろうが案の定、

「それよりビットマップフォント表示の修正とサポートをなんとかして。ドキュメントも殆どなく、バグ修正でプロジェクトが大幅に遅れている」

と、これもまた話題から外れているとはいえごもっともな意見を送った人も

案の定ブロック。

 

更にTwitterのみならずソースコードを管理しているGithubのほうでBANされた(閲覧は可能だがコードの編集・連絡不可となる)と報告するユーザーもいる現状。もうコミュニティ主導のオープンソースの理念から外れるだろ。

 

こんな騒動が巻き起こってしまったGodot。一部ではフォーク(元のソースコードから派生したものを作成)版となる「Redot」を作ろうという計画までなされていたが、

Godotを管理しているGodot Foundationから声明が発表される。

金曜日のツイートでスタッフやコミュニティへのハラスメントが起こりました。コミュニティの保護をとしていた際に誤ってハラスメントを起こしていないユーザーまでもブロックしてしまいました。

 

誤ってブロックされてしまったと思うユーザーはご連絡ください。

腑に落ちない公式声明がなされたが、果たしてこのまま騒動は終息を迎えるのか。

Steam版「DOOM + DOOM II」遂にSteam Deck公式対応となる

DOOMDOOM II及びそのアペンドエピソード群を一本化、更に新規エピソードの追加、クロスプラットフォームかつ16人までの対戦及び協力オンラインプレイに対応した「DOOM + DOOM II」

各現行プラットフォームでDOOMもしくはDOOM IIの所有者ならば無償でアップグレードされるという太っ腹対応。

プリンタ・カーナビ・FM TOWNS・デジカメまで、この世に存在するありとあらゆる機器に移植されてそうなDOOMではあるが、実はSteam版「DOOM + DOOM II」はアップデートから1か月近く経っていたのに携帯PCゲーム機「Steam Deck」上での動作は公式には非対応扱いとなっていた。

ゲームボーイアドバンスDOOM(公式発売)もあるのにエルデンリングも動くSteam Deckで動かないとはどういうことなんじゃい!と思われるかもしれないが、実際には動作確認されていなかっただけで特に支障もなく動く状態ではあった。

そんな世界中のDoomer達をヤキモキするような表記が続いていたが、今日になって公式での動作確認が取れたようで無事Steam Deck対応(完全対応の緑マーク)の表記に変更。

これで晴れて、いつでもどこでもDOOM Deck

もちろん、ゲーム自体にはこの対応宣言の際にアップデートが実施されたわけではない。もう一度言うけど、動作してたけど間違いなく動くということを確認されただけ。

映画「エイリアン」を題材にしたステルスサバイバルホラー「Alien: Isolation」Steam版が10年の時を経て突如おま国解除

映画「エイリアン」を題材にした主観視点によるステルスサバイバルホラーAlien: Isolation」が発売から10年を経て突如Steam版のおま国が解除された。価格は定価3980円。なお現時点で日本語非対応

 

物語は映画「エイリアン」と「エイリアン2」の間が舞台。宇宙船ノストロモ号が消息を絶ち、映画での主人公であるエレン・リプリーの娘アマンダ・リプリーは母の消息を追って宇宙船エンジニアとして生きていた。そんなある日、ノストロモ号のフライトレコーダーを回収したとの知らせを受け、フライトレコーダーのある宇宙船へと向かうがそこにはエイリアンが侵入していたという流れとなる。

 

PS4Xbox Oneでは公式に日本語版が発売されていたものの、PC版は長らくおま国となっていたため公式で日本語に対応しておらず、今回のおま国解除に関しても単に購入制限が解除されただけで言語追加などのゲーム本体へのアップデートはされていない模様。

日本語化Modも存在したものの一次配布は既に終了していて、第三者による再配布しかないので自己責任で。

ボダラン開発元CEO「5年後にはSteamは衰退している!」→5年後・・・

Borderlands 3をEpic Games ストア時限独占したり、過去何かとSteamに対して批判的だったGearbox Software(Borderlandsシリーズの開発元としても有名)の CEOランディ・ピッチフォードの2019年のツイート

実績から見ると、ValveよりもEpicの方が技術投資は大きくなると予測している。5年または10年後にSteamを見たら衰退していて、他のストアが主流になっているかもしれない。

 

そして5年後・・・

Steamの同時アクセス数は2019年は約1,700万人だったのに対し、今年夏には2倍以上の3,700万人を突破し、

ボダラン4もEGS時限独占せずSteamで発売されることが決定。

 

ま、まだ、10年後があるから・・・(擦れ声)

 

C++でパリティチェックを行う最速(と思う)の関数

C++のプログラムでパリティを計算する関数を高速化しようとして、for文でビット数数えるとかパリティビット生成回路がXORなのを元にシフトとXORで計算するとかいう方法が普通のようで、AIに「C++にてパリティチェックを行う最速の関数を教えてください」と聞いてもこのサイトを参考にするのか全く一緒の回答が返ってくるのだが、もうちょっとだけでも最適化できないものかと思って考えてみた。

単純に元の値を2進数にして立っているビット数の合計が奇数・偶数かでパリティが求められるなら、値のビット数を数える標準ライブラリがあればそれを使った方が最速(コンパイラが勝手に最適化してくれる)んじゃないのか、ってことで、該当のstd:bitset.count()を使った関数だとこうなるはず。

int parity(uint32_t val) {
    return std::bitset<32>(val).count() & 1;
}

上記サイトのXOR法だとシフト・XORがそれぞれ5回で合計10命令発生することになるが、このstd:bitset.count()を使うとx64 CPU環境でSSE4.2命令以降を有効にしてコンパイルするとpopcnt命令というレジスタ値のビット数を数える1命令のみ(と奇数・偶数を判定する1のand)だけに最適化がなされたり節約できたりする。

ってAIに「C++にてstd::bitsetを使ってパリティチェックを行う最速の関数を教えてください」とやり方指示したら今度はこれと同じような答えが返ってきた。最初から教えてくれよ。

プレステ版「DOOM」をPCで遊べるようにする「PsyDoom」

1993年に発売されたFPSの金字塔「DOOM」、その続編「DOOM II」と各種追加エピソードに加えNightdive Studios・MachineGames共同開発のエピソード「Legacy of Rust」収録、日本語字幕への対応、FM・MIDI音源のBGMだけでなくリミックス版追加、クロスプラットフォームによる対戦・協力マルチプレイ、Modブラウザなどの対応を施し8月9日に再リリースされた「DOOM + DOOM II」

オリジナルのDOS版もそのまま入っているのでWADファイルだけ抜き出して、各種ソースポートで遊ぶことも可能だが、今回はそれとは別にこの再リリース版に収録されていなかったり現行機種向けに発売されていないバージョンのDOOMの話をすることとする。

それが初代PlayStationDOOM及びFinal DOOMだ。

これはただの移植版では?と思う人もいるかもしれないが、このPS版(Final)DOOMは実はPC版と色々と差異があり、当時の普及機だったPSというプラットフォームでゲーム自体も流通数がそこそこあったためこれが初DOOMという人も多いはずで、そういう人がオリジナルにあたるDOOM + DOOM IIをプレイすると、あれ?DOOMってこんなんだっけ?と思うはず。

差異というのはPCとPSの(主にメモリ量の)スペック差により、マップの構造が簡略化、敵キャラクターのアーチバイルが削除、テクスチャの解像度を縮小及び種類の減少、解像度・フレームレートの低下、といった劣化部分はもちろんあるが、それらを補うようにPSのハードウェアスペックを活かしてマップのカラーライティング・窓や一部敵キャラに半透明表示・炎が揺らめくスカイエフェクト・サウンドのリバーブといった特殊効果を加えたり、音楽がヘビメタ調からホラー調に変更、効果音を一新、更にオリジナルマップの追加といった独自要素があり、オリジナルの雰囲気とは違うPS版ならではのテイストが加わったアレンジバージョンと言っていい仕上がりになっている。

確かにオリジナルのDOOMもいいんだけど、自分が最初に体験したDOOMをもう一度遊びたい、PS版は遊んだことがないけど普段とは違うDOOMを遊びたい、という人も少なからずいると思うが、そういう人でもPSソフトのプレイ環境が用意できない、256*224ドットという低解像度・不安定かつ上限30fpsで今更遊ぶのは苦痛というのが大多数だろう。

ということで今回はこのPS版「DOOM」を現在のPC上でPSエミュレータも使わずプレイする方法を紹介する。DOOM用ModでPS版を再現するTCも存在するが、今回はPS版をそのまま使って動かす「PsyDoom」というポート版を使う。

この「PsyDoom」の特徴としては目の前のPCでPS版が手軽に遊べるというだけでなく

  • 4Kや1440pにも対応した高解像度化(PS版は256*224)
  • アンチエイリアスの適用(MSAA 4x)
  • ワイドスクリーン
  • 60fps以上を超す高フレームレート化(PS版は上限30fpsかつ場所によっては20fpsまで低下)
  • 32bitカラーレンダリングによりマッハバンドのない綺麗なシェーディング表示
  • ロード時間の短縮
  • アナログスティックありのコントローラはもちろん、マウス&キーボード操作可能
  • その場セーブ&ロード可能、自動セーブあり、既存のパスワード方式もあり(PS版はパスワード制のみで入力しても入手したアイテムは全て消えての再開)
  • バグフィックス

等が行われプレイアビリティが相当に向上し、現在でも遊ぶことに耐えうる理想のPS版DOOM体験が得られる。

 

画質比較(上がオリジナル相当の画質設定、下が1080p・MSAA 4x・32bitカラー・ワイドスクリーン適用時)

 

なお、遊ぶためには実PlayStation版「DOOM」もしくは「Final DOOM」のCD(をイメージ化)が必要になってくるので注意。

 

まずは「PsyDoom」の実行ファイルをGithubのReleaseよりダウンロードしてくる。

この記事を書いている時点で最新バージョンは1.1.1となっており、Windows環境が大半だと思うのでPsyDoom_1.1.1_Windows_x86_64.zipをダウンロード。

適当なフォルダ(名前はもちろんPsyDoomがいいだろう)を作り、そこにダウンロードしてきた圧縮ファイル内のPsyDoom.exeを入れる。ついでに「Disk」というフォルダも作っておいてそこにゲームCDのイメージを入れておくと管理しやすい。

 

ImgBurnなどでPS版「DOOM」もしくは「Final DOOM」のディスクを読み込み、作成したimg/cueのイメージファイルを先ほどのDiskフォルダに入れておく。

 

ディスクイメージの準備が完了したらPsyDoom.exeを実行。

起動直後に開く「Launcher」タブにて「Game disc」の場所にある「Browse」ボタンを押して、先ほど作成したイメージファイルの拡張子cueの方を選択。

次は「Graphics」タブ。大体デフォルト設定のままでいいが、右側中央の「Use 32-bit shading」のチェックを入れる。これでマッハバンドが無くなり奥行き表現の陰影がなだらかな表示になる。ただし、やや全体的に明るい印象になる影響もあるので最終的にはお好みで。

 

最後に「Game」タブ。右側中央の「Skip intros」にチェック。これで起動時に毎回出るメーカーログムービーを飛ばす。上の「Use fast loading」にチェックを入れてもいいが、元からロードが高速になっているし、チェックを入れるとサウンドが鳴り終わらないまま画面切り替わりが発生するので変な印象も与えるのでチェックを外したままでいい。

 

全て終わったらまた「Launchar」タブに戻り、右下の「Launch PsyDoom!」ボタンを押してゲーム開始。

タイトルロゴでキーを押して、ゲームモード・エピソード・難易度・オプション選択画面に移行。オプションとゲーム終了の項目以外で左右キーを押せば項目を変更、何かしらキーを押せばゲームが開始される。

 

途中セーブ・ロードはESCキーかコントローラの該当ボタンを押して、OPTIONSを開いて「LOAD AND SAVE」を選ぶ。

ゲームを再起動させた場合も「OPTIONS」から「LOAD」を選べばセーブデータから再開可能。

スーパーファミコンのプレミアソフト「レンダリング・レンジャーR2」がSteamで発売予定

ドイツのRainbow Arts社が開発という俗にいう洋ゲーなものの、日本のみで発売かつ出荷本数1万本程度ということでプレミアがついているスーパーファミコン用横スクロールアクションゲーム「レンダリング・レンジャーR2」のSteamストアページが開設されている。

まだ明確な発売予定日は掲示されていないが、初報で2022年にPC/現行機種向けに再販されるとアナウンスされてから2年経過して遂に進捗があった形だ。

ストアページ説明文を読む限りでは公式の日本版(ゲーム内記述はすべて英語)の他に未発売となっていたPAL(フレームレートが50Hzのもの)版が収録されるのが特別な要素となっているだけで、他には特に追加要素はない模様。

綺麗なグラフィック、派手な演出とこの手のレアソフトにある技術力の高さといった見どころはあるものの、ゲーム自体は大味なバランスなようなのでオリジナルが高価で取引されているからといって過度の期待はしない方がいいかもしれない。あくまでも希少性の高さで価格が高いということを忘れずに。

 

なお、ヤフオクやメルカリで1万以下で売られている物は箱付きであっても全部模造品だ。