Steam コントローラ


Amazon.comから輸入
自分が購入した際は送料合わせて約7,400円くらいで注文から到着まで一週間近くかかりました。
Amazon.co.jpやその出品元のサイトから並行輸入品も手に入るけど、ハッキリ言って高いので個人輸入したほうが安いしAmazon.comなら安全性や手間もそんなにかからないのでこっちで買った方がいい。
それでは早速開封


付属品
単三電池2本、レシーバー、レシーバーを立って刺すためのスタンド、2mのMicroUSB端子ケーブル
電池はコントローラ裏の下側にあるスライドスイッチを右にスライドさせると蓋が開くようになっており、+端子を下側にして斜めに差し込んでから押し込むと出っ張りが飛び出して収まる。取り出す際はこの出っ張りを上に押し返せば電池が取れる仕組み。入れるのも出すのも結構固いので壊しそうで怖い。
レシーバーと電池なしでもMicroUSB端子で直接繋げば有線で電池を入れないまま使用可能。無線で使う場合の注意点として、エネループは若干大きくて入らないので通常の単三電池を使用しなくてはならない。電池の使い切りが嫌な人は有線のまま使用しよう。

Xbox 360コントローラとの比較。Steam コントローラの方がやや大きいような印象で、持った際の両手の感覚もわずかながらに広くなったように感じる。




Windows 10 PCと有線で接続してみたが、Windows側からは単なるゲームコントローラではなくHID キーボードとマウスの複合デバイスとして認識される模様。
Steamを起動していない状態だと右タッチパッドがトラックボール相当の動き、左トリガーが右クリック、右トリガーが左クリック相当のマウスとして機能する。タッチパッドを動かした際、コントローラから「カラカラカラッ・・・」とハプティクスのわずかな音と振動が発生し、マウスカーソルが止まるころに合わせてこの音と振動も止まるような仕組みとなっている。本物のトラックボールと同じように目的の場所まで勢いをつけて転がし、ピタッと止めたい場所でもう一度触るという操作が適切かと思う。
Androidスマホにも差し込んでみたが、こちらでもマウスという認識のようでゲームパッド対応のゲームを起動してもマウスカーソルが出てくるだけでその他の動作は受け付けませんでした。

Steamを起動するとBig Pictureモードでの使用が推奨され、また右パッドと左右トリガーしかマウスとして機能しなかったコントローラが他の箇所もマウスやキーボードの機能が割り振られるようになる。後述するけどBig Pictureモードで自由にこのキー配置は設定可能。標準だと左パッドは回すとマウスホイール相当の動きが割り振られており、こちらも一スクロールするたびにハプティクスによるカチカチとした感触が感じられ、平面なはずのタッチパッドで物理的なジョグダイヤルを回しているかのような気持ちよさが得られる。




Big Pictureモードを起動すると、まず最初にコントローラのファームウェアアップデートが推奨される。無線で接続する人でも念のためまず有線で接続してファームウェアをアップデートしておいた方がいいかも。

アップデートが完了すると早速使用可能となる。右上の歯車のようなアイコンを選択して「設定」メニューを開き、


コントローラ欄の「追加/テスト」で接続したレシーバーと無線のコントローラのペアリングや入力が認識できているかのテストが行える。


また先ほどの設定一覧のコントローラ欄の「設定」で先ほどのデスクトップ画面でのSteam コントローラのキーマップや(こちらは現時点ではまだ未実装だが)Big Pictureモードでの動作設定を行えるようになっている。

各ゲームのSteam コントローラの設定はBig Pictureモードでゲームを選択した後「ゲームを管理」→「コントローラの設定」から行えるようになっている。



デスクトップ画面のボタン配置設定と同様の設定画面。全てのキーやタッチパッドとジャイロが、キーボード・マウス・Xbox 360コントローラのキーに設定できるようになっていて、マウスの設定も通常のタッチパッドのような動かした分だけかトラックボールのような慣性があるかも設定できる。他にもタッチパッドだけじゃなくトリガーやボタンを押した際にもハプティクスを動かすかの設定も行えるようになっている。
基本的にはデフォルトで用意されたテンプレートやコミュニティで人気の設定などが適用されるようだが、ほとんどの場合各自で設定するか「設定の閲覧」を開いてコミュニティで用意されているものを使用したほうがいいかと思う。古いタイトルでキーボード&マウスオンリーのタイトルだと全くゲームにあってないキー配置のものだったり、Valve純正のLeft 4 Dead 2Portal 2・Counter-Strike: Global Offensiveですら右タッチパッドの感度が異様に強くてまともにエイムが行えないようになっていた。
今のところキー設定などはBig Pictureモードでしか行えず、デスクトップのSteamクライアントでは不可能。元々Steam コントローラがあくまでもリビングでPCゲームを遊べるようにすることを前提に設計されたのだから仕方のないことなのかもしれないが、自分の環境だとBig Pictureモードを起動しているとCPUとGPUに結構な負荷がかかり、コントローラ設定画面やBig Pictureそのもののレスポンスが悪くイライラし、Big Pictureモードでゲームを起動するとフレームレートの低下や最悪突然終了することが何度とあった。いちいちBig Pictureモードでイライラしながら設定してゲームをやる度にデスクトップ画面に戻るという無駄な動作を行う羽目になるので、デスクトップでも設定が行えるようにしてほしい。
追記:デスクトップ画面からも設定可能となりました。ゲームライブラリ一覧からゲームを右クリックして「Steamコントローラ設定を編集...」を押す。

マウス/キーボードとXinput両対応のタイトルなら右パッドだけマウス操作に設定し、その他はXbox 360 コントローラに準ずるキー配置といった設定も行える(テンプレートでも用意されている)が、どちらか一方しか使用できなくなるタイトル(PAYDAY 2等)や入力モードが順次切り変わってしまうタイプのもの(バイオハザードシリーズ等)では、併合しないように設定しておかないと入力が受け付けなくなったり感度が悪くなったり上手く動作しないので、両対応のタイトルでも設定に注意が必要。その場合はどちらかのデバイスのキーだけに統一しておいた方がいい。


百聞は一見に如かず、PAYDAY 2・Max Payne 2・Borderlands: The Pre-SequelでSteamコントローラを使用して実際に遊んで見た様子を録画してみた。
Steamコントローラを触り始めてから1〜2時間程度の動き、PAYDAY 2とMax Payne 2は完全にキーボードとマウスのみの操作方法をSteamコントローラに設定、Borderlands: The Pre-Sequelはエイムのみマウス操作として右パッドに登録し他はXbox 360コントローラ基準のボタン配置となっている。



流石にマウスのようなエイムにはならないもののスティックに比べれば素早く動かせているし、背面ボタンにしゃがみやジャンプを割り当てておけばカメラ操作に指を外さずに動かせるようになるのは便利。
※追記:System Shock: Enhanced Editionで試してみたらマウス&キーボードよりも快適だった。背面ボタンで左右リーン、右パッドでマウス移動と押し込みでカーソルとエイム切り替え可能と、本当に最初からこのコントローラ用にデザインされているかのようなボタン配置になった。


コントローラのボタン類に関しては、ABXYボタンがXbox 360コントローラよりも小さいような印象なのと、LB・RB・背面ボタン・パッドの押し込みが固く感じられる。360コントローラに親指の位置が慣れているというのもあるのかもしれないが、Xを押したつもりなのにYを押しているということが何度かあった。左右トリガーも最後の押し込みこそカチッとしたクリック動作があるもののストロークが浅くて細かく押し加減を調整するのが難しい。致命的なのが十字キー相当の左パッドで、パッド自体が大きいし連続して入力するには少々力が必要なのでどうしても上下左右に一回一回押していくという操作になる。素早く斜め入力したり反対方向にキーを戻すといった動作は行うことはできないかと思うので、Steamコントローラで格ゲーやシューティングはほぼ諦めた方がよさそう。Steamコントローラで格ゲーやシューティングする場合は左タッチパッドの入力設定をクリック動作からタッチ動作に切り替えると、誤入力こそたまに起きるがかなりマシになる。


ゲームパッドというよりは「ゲームパッドの形をした簡易マウス&キーボード」という表現が正しいといった感想。十字キー相当の左パッドもそうだが、これで全てのゲームに対応できるわけじゃないし、確かに慣れればスティック操作よりはエイムがしやすいのは間違いないんだけど、それでもマウス&キーボードの精密なエイムと多彩なキーによる俊敏な動きが実現できるわけじゃない。
ただ、Joy to Keyといった外部ソフトでマウス&キーボードオンリーのタイトルを通常のパッドでFPSやTPSを操作するよりは相当しっくりくるのは間違いないし、デスクトップ画面で通常のマウスとして使う分でも、机に手を伸ばさずとも自由な姿勢でマウスが動かせて、ハプティクスによるフィードバックによって伝わってくる立体感ある感触により「使っていて気持ちが良い」デバイスにはなっている。