良いところも悪いところも「両方」書くのが本来のレビューなのか?

とあるゲーム業界関係者に向かって「レビューは、いいところもわるいところも書くべきだと思う」と言っている人がいたのだが、実際にそれをやったところでレビューの質(公平性)というものは向上するのか?
自分のblogもゲームの感想を書く際に両方書こうと思ったのだが、いざ両方を記載しようとしても、絶対にどちらかに偏った書き方になってしまうのだ。
「良い」「悪い」の基準は人それぞれだ。難易度が高いゲームを「やりごたえがある」と感じる人もいるし「ストレスが溜まる」と感じる人もいる。JRPGを「これぞRPG」と評価する人もいれば「古臭いシステム」と評価する人もいる。
それに、自分が面白かったと思ったゲームは細かい欠点なんてどうでもいいし、逆に物凄いクソゲーだと感じたゲームは光るものがあったとしてもその部分が影に覆われてしまう。無理して「良い」「悪い」を探そうとしてもなかなか見つからない。


あと、ゲームレビューを書くような人間は大抵ヘビーゲーマーっていう問題もある。ライトゲーマーがプレイしても気づかないような短所をズバズバと指摘していくのはいいけど、その短所が書かれたレビューを実際にゲームをプレイする前のライトゲーマーが読んだとしたら、そこばかりが気になってしまってゲームに集中できなくなる可能性がある。
先入観無しで遊べば面白いはずのゲームだって、他人の意見のせいでつまらないゲームになってしまう。


何十人ものレビューで統計を取った物ならいざ知らず、たった一人だけのレビューで全ゲーマーに向けて参考になるものを書くというのが無理な話なのだ。
まあ、「よいところもわるいところも〜」って指摘してた人は実際にゲームを100本くらいプレイして、全てのゲームで良いところと悪いところを記述したレビューを書いてみればいいんだよ。
それがどれだけ難しい作業か分かるから。