トロンOSはTwitterの夢を見るか?

TRON OSにDOOMを移植するという行為のために2万円を出して「超漢字V」を購入したものの、もちろんDOOMを移植した後はまともに使っていません。

わざわざ超漢字上で文章を編集する意味がないとか当たり前すぎる話なんですが、仮にDOOM以外に何かBTRON向けソフトを作ると考えても思いつくネタがほぼないんですよね。

DOOM移植話でも書いた通りサウンド出力が無くビープ音のみ、実身/仮身なんていう面倒なシステムなんで極力ファイルのやり取りがないようなものがいいんですが、これに当てはまって作れる範囲なのがMZ-700エミュくらい。この機種のサウンドはビープ音のみだし、互換ROMが作られていたり一部過去のゲームが無償公開されているので合法的に遊べる、ファイルにしても最悪互換ROMやフォント部をソースコードに埋め込んで実行ファイル化すればあとはテープイメージ1つだけ外部の読み書き程度に収まってBTRONファイルシステムの面倒さも軽減、とか思いつくけど結局時間かけて作ってもWindows上にもある代物、誰も触らないだろうし労力の無駄だと思うんでパスという。

 

と、いつものようにTwitterを眺めているとこれもいつものように陰謀論者が「高性能だったトロンはオンボロのWindowsに~ビル・ゲイツが~」などと呟いていたのだが、トロンについて「ネットワークに強かった」「セキュリティが強固」と凄かった部分を強調している。

まあ仮に主張通りそのトロンOSとかいうものがネットワークに強い、セキュリティが強固だったとしても、さんざん言っている欠点によって「実用的には使えない」の一言で終わってしまうのだが、ここはひとつ彼らの言葉を信じよう。そう、セキュリティが強いトロンOSでネットサーフィン(死語)をやれば、ネットに繋いでいてもウイルスに感染することも不正アクセスされることもないのだ。つまり、もうセキュリティソフトも導入する必要もないし、面倒なOSのアップデートやメーカーの策略による買い替え搾取も発生しないぜ。これこそ超漢字の活用方法だ。ビバ!トロン!

善は急げ、超漢字Webブラウザを立ち上げてよく見るであろうサイトを閲覧だ・・・って超漢字Vに入っているWebブラウザってよくて2004年製のMozillaなんですね。それから一切アップデートされていないという。この頃だとHTML 4.0までの対応、SHA-256とかも対応してない、ともう結果は見えてるけどいざ出陣。

 

Mozillaを起動した際にデフォルトページに設定されている「超漢字」の公式サイト。流石にここは問題なく閲覧可能。

 

Googleトップページは表示されるものの、検索しても虚しく白紙のページが出てくるだけです。終了です。

 

動画の部分と説明文と思われる灰色の枠が出てきてはいるが、それ以外は表示されず。仮に動画再生ができていたとしても、今度は音声が出力されない(トロン自体にサウンド機能が無い)という大問題があるので実用性は皆無だったでしょう。

 

  • ChatGPT

「共通の暗号化アルゴリズムを持っていないため、安全に通信できません」とのことでサイトを開くことが不可能。なんでや!セキュリティが強固なトロンOSやぞ!

 

ChatGPT同様、「共通の暗号化アルゴリズムを持っていないため、安全に通信できません」で閲覧不可。事実から目を背けさせるために俺たち(誰?)の情報共有ツールを遮蔽したな、おのれビル・ゲイツ

 

ということで、超漢字の有効活用とはならないという。ソフトウェアのアップデートは必須だし、それがされないのはメリットではなくデメリットなだけだ。

 

ここまでほぼ表示されないサイトばかり紹介してきたが、もちろん正常に表示されるサイトだって存在する。そう「阿部 寛のホームページ」だ。

現在ではDOOMが動いて阿部 寛のホームページが閲覧できることがコンピュータの定義として世界の常識になっているが、トロンOSもその定義から外れてはいなかった。