システムショック 日本語版 プレイ動画


入手当時に使用していたCore 2 Duo機だとフレームレートが極端に低下して録画できなかったが、今のCore i5機なら問題なくプレイ動画が録画できたので撮影してみた。新PCはやっぱいいね。720pでも精一杯だったのが1080pで録画しても余裕があったり、エンコも早くなっているので、単純にゲームプレイするだけじゃなく他の用途でも力発揮してくれるから。
久しぶりにプレイしてみた(といっても一年くらい前だけど)ので、攻略方法や操作方法に戸惑ってしまい、11分30秒あたりからのサイバースペース戦では武器入手やドアの解除をし忘れ3回もプレイし直し。
※前に録画しておいたオープニングムービー


「System Shock」今は亡きLooking Glass Technologies・Origin Systems社のFPSRPGがハイブリッドしたゲーム。フロッピーディスク版が1994年9月、CD-ROM版が同年12月発売なので今年発売20周年記念(?)となろうとしている。
後世のFPSゲームのシステムやストーリーテリングのあり方に多大な影響を与え、バイオショックの元となった作品であるが、「プレーヤー自身がゴードン・フリーマンとなる」と絶賛されたHalf-Lifeでも2以降はプレーヤーは大それた事をした覚えがないのにゴードン・ゴードンと周りから絶賛される謎の偉人になってしまったり、バイオショックが演劇中に出てくるブッカー・デュイットという登場人物を演じるのではなく動かしてストーリーを読み進めるといった印象を受けるようになったが、「プレーヤー自身が電子の何かになる」という感覚ではこの初代システムショックが一番強いように感じられる。
当時のPC性能の限界からマップは第一印象は生活空間というよりも迷路といった印象が強く、また敵や落ちているアイテムにしても張りぼてのスプライト表示でお世辞にもグラフィックが良いとは言えないが、そのブロック状の壁だったりライトを表すマップのテクスチャが一層サイバーチックな雰囲気をプレーヤーに与えており、単なる四角形の箱の中としか思えないような物といえば張りぼての紙のような物体しか置かれていない質素な部屋内も、かつての生存者が残したオーディオログによってそこで何が起きたかプレーヤーの想像と合わさってかつてそこで何が起きたか完全に補完されるのは奇跡としか言いようがない。
ゲームと現実世界の境界線、しがらみからの解放」を目指そうとし、ジャンプ・リーン動作・視点の上下・立ったり張ったり、更には使用用途の無いアイテムが拾えたり投げたりといった現実世界で行える動作を実際に行えるようになっており、物を投げたりサイドステップを踏む際にもちゃんと慣性が効いた動きしそこに存在するかのような実体感を出すのに一役買っている。
そして、エンディング。ラスボスであるSHODANを撃破後、トライオプティマム・コーポレーションの役職を保証されるがそれを拒否、再び自室のアパートで名も無きハッカーとして生涯を終わるという結末も、このゲームが目指そうとしたテーマに沿っていると思うし、何よりも単純にカッコ良い終わり方である。


だが、その「しがらみからの解放」を目指すあまり、今度は「操作性の複雑化」というゲームと現実世界を大きく引きあがしてしまう別の「しがらみ」が発生してしまっているのが残念な作品になってしまっている。System Shock 2で近代的な操作形態となったとはいえ、Bioshockシリーズではこの「複雑化」を取り除いていき、最終的に現実世界でできることがゲームでできない「境界線」が再び浮かび上がってきてしまうというジレンマ。
果たして今後登場するであろうVR技術はこの両方の「しがらみ」を解消しつつ、発生するであろう別の「しがらみ」から断ち切ることができるのだろうか?