NHKスペシャル「世界ゲーム革命」から考えさせられること(上)

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私自身もずっとゲームについての取材を行ってきているが、この番組の反響でもっとも驚いたのは、普段私も触れることがないゲームをまったく遊ばない人たちがゲームに抱いていたイメージである。この10年、日本のゲームは世界市場が3倍以上に拡大する中で、相対的にシェアを上げることができず、全体的には海外市場で苦戦している。
 

 ところが、普段ゲームを遊ばない人のイメージは、「日本のゲームは未だに世界一の状態」という10年前のイメージだったからだ。これには驚かされた。実は、事前取材を受けたときにも、番組ディレクターの方の常識もそうだった。それだけ、日本のゲーム業界のことは伝説化しており、置かれている実情と、社会的なイメージとが乖離している。

和ゲーしかやらないゲーマーでも同じでしょうね。「日本のゲームは世界一」というイメージ。
この番組はリアルタイムで見ていたけど、非ゲーマーじゃない人間が見ても明らかに「あぁ、日本のゲーム開発ってのは無駄が多い&楽しそうじゃないなぁ」としか思えない構成だったな。ゲーム開発者自身がつまんなそうに「作業」にしていたらそりゃつまんないゲームしかできない。一方、海外の開発者はUnrealエディタでグリグリと地形を動かし、笑顔で「神にでもなった気分だ」と言っていたら誰だってこっちの方が凄いと思うだろう。
テレビ側の編集でそういう風に見えるように操作しているのかもしれないが、実際今の日本ゲーム市場の落ちぶれ方を見ると番組が映していた状況より酷いんじゃないかと思う。