世に出ることのなかった幻のXbox 360版「ゴールデンアイ 007」のフルプレイ動画が公開される

NINTENDO 64FPSとしてレア社が開発し任天堂より1997年に発売された「ゴールデンアイ 007

1995年に公開された同名映画を題材としたFPSゲームで、当時のFPSとしては珍しかったミッション遂行型のゲーム進行・部位によるダメージ変化・被ダメージ時のみ表示する洗練されたUIといったその後のFPSに多大な影響を与えた画期的なシステムが導入されておりゲーム史に名を残す名作ではあったが、開発元のレア社マイクロソフトに買収、原作権利や俳優の肖像権、007のゲーム化権利そのものが他社に移っていたりと複雑な事情が絡み合い、Nintendo Wiiバーチャルコンソール配信やXBLA(マイクロソフト Xbox 360の小規模なDLゲーム)でのHDリマスター版配信が噂されてきたがいずれも実現することはなかった。

だが、公にはゲーム映像が無かったために噂止まりであった、Xbox 360で配信予定だったHDリマスター版のプレイ動画が2014年・2016年・2019年にそれぞれ流出し、一部テクスチャ抜けがあるもののかなり完成した形で存在していたことが世に知られることとなる。

2016年に流出した開発版のプレイ動画 

 

そして今回、Youtubeなどでゴールデンアイや精神的続編であるパーフェクトダークなどの配信を行っている配信者Graslu00が、隠しステージのアステカとエジプトを含む全シングルプレイミッションと追加されたマルチプレイ用マップ「ダム」「巡洋艦」「駅」での対戦映像を記録したXbox 360ゴールデンアイ 007の動画を、今年1月30日に自身のYoutubeチャンネルに公開。

過去に公開されてきた動画では中盤ミッションのプレイ映像は収録されてこなかったが、今回公開された動画ではゲームの進行が止まることなく最初から最後まで完全にプレイ可能な状態だったこと、HDリマスター版にて追加されたオリジナルにはなかった3つのマルチプレイ用マップでの対戦風景がはっきりと確認できる初の動画となる。

入手先については公表できない、自分にできることは映像を公開することのみでゲームデータを配布することはできない(が、何らかの形で他の人も将来入手できる可能性があることを示唆2021年2月3日にゲームデータが流出。Xbox 360エミュレーター及びXbox 360開発機で実際に動作可能)、任天堂が拒否したためにリマスター版が発売されなかったという噂を否定し権利者側の問題と明かされており、疑問点も尽きないが単純に思うことはこれが公式に発売されなかったのは悔やまれるという一点のみ。