宇宙ステーション「CItadel」の管理AI「SHODAN」が自我をもって暴走し、乗務員全員がSHODANによって殺害もしくはミュータントやサイボーグへと改造され、唯一の生存者であるハッカーが生き残りをかけてSHODANと戦う1994年発売のFPS「System Shock」
音声によって過去の出来事を知るオーディオログは、精神的続編となった「Bioshock」シリーズはもちろんのこと、それ以外にも「Dead Space」「Borderlands」シリーズやその他多くのゲームに取り入れられた他、装備によってプレイヤーキャラのアップグレード、武器によって弾薬の種類を切り替えが行える、立つ・しゃがむ・匍匐の三段階の姿勢制御、リーン動作という画期的なゲームシステムを搭載しその後のゲームに多大な影響を傑作である。
その多大な要素と先駆者ゆえにノウハウが足りず操作性に問題を抱えていたが、有志の改造によってマウスルック切り替えが可能となり、ある程度ユーザーアビリティは改善されたものの、ソースコードが存在せずオリジナル版をちょっと改造した程度なのとWindows以前のゲームということでソフトウェア描写によるグラフィックやバグ等が改善されてこなかった。
だが、運よくMac版のソースコードが発掘され、今年4月にはGithubでも公開されたほか、現在System Shockデジタル版の発売やリメイク版の開発を行っているNightdive Studioの手によってこのソースコードを元にして大規模な改修を行うアップデート版が作成され、Steam版にはこのアップデートが無償で配信が開始された。
大雑把に内容を記載していくと、
- 4K解像度への対応
- マウスルックへの対応
- キーボード/マウス/コントローラのボタン配置設定
- Direct3D及びOpenGLを使用したGPUレンダーへの対応
- ファンメイドのModに対応
- 視点操作のスムーズ化
- FOVの調整機能を追加
- Steam実績機能に対応
- その他細かいバグの修正
などといった要素が盛り込まれている。
オリジナル版では同時発色256色によるソフトウェアレンダーだったために、ライティングやテクスチャ表示で発色数不足によるマッハバンドや色抜けが発生していたが、GPUレンダーへの対応によってフルカラーでの滑らかなシェーディングが可能となり、テクスチャも色抜けが無くなり本来デザインされていた通りのドットが表示されるようになった。
オリジナル版と同様のソフトウェアレンダリング時