Steam版「リトルウィッチアカデミア 時の魔法と七不思議」

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アニメ「リトルウィッチアカデミア」を原作にしたゲーム「リトルウィッチアカデミア 時の魔法と七不思議」のSteam版。日本語音声・字幕も収録されてはいるが、US価格が$39.99のところ日本Steamストアだと8,208円というおま国価格なので目玉が飛び出そうになるが、Indiegalaや外部キー販売サイトでは$30~39程度(3~4,000円)で売られており、今のところSteamへのキー登録も日本IPのまま登録可能で日本語も完備されているのでSteamストアから直接買わなくてもいい。

Indiegala - リトルウィッチアカデミア ストアページ

 

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幼いころ、シャイニィシャリオの魔法ショーを見て魔女に憧れ、ルーナノヴァ魔法学校に入学した主人公の日本人アツコ・カガリ。夏休み前日、図書室の整理を先生から命じられ、本を整理している最中に地下に隠された部屋を見つけ謎のダンジョンを探索するが、1日が終わるとまた前日に時間が戻ってしまう。このループを抜け出すために、この謎の部屋の秘密を解き明かすというストーリー。

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学校内を自由に歩き回りサブイベントの攻略やアイテムの調達・強化を行えるアドベンチャーパート、ダンジョンを攻略しアイテムなどを見つけながら奥にいるボスを撃退していく戦闘パートから構成されている。トゥーンレンダリングによるキャラクター描写が特徴のグラフィックで、会話シーンはもちろんのことアドベンチャーパートの移動時や戦闘パートでもアニメのように動き回ることが可能となっている。メインキャラクターだけでなくモブキャラクターとの会話もフルボイスで収録されており、中途半端に音声が流れなくて会話シーンで違和感を覚えることがある和ゲーも珍しくない中では評価できる。ただこのアドベンチャーパートのサブクエスト攻略は面倒にも感じられる。学校内が広いのは探索し甲斐があっていいのだが、逆を言えば移動に時間がかかってしまうのが難点で、サブクエストの発生が特定時刻のみだったりしてマップを見てクエストが始まっているのを確認して移動してたらもう終了していたということも発生する。

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戦闘パートは大味。3人チームで操作キャラ1人にAI2人でダンジョンに乗り込むが、味方AIの動きがかなりいい加減で、トラップに自分から突っ込んでいってダメージを食らったり、設定した魔法を使ってくれない、ちゃんと自キャラについてこなくて画面に引っかかって移動できないなど。また多人数戦ということで同時に発生する攻撃エフェクトのせいで画面がごちゃごちゃしたような印象で、何が起きているのか画面をパッと見てわからない状況が発生することがある。まだ序盤だからかもしれないが、適当にレベルアップしながら装備を強化していけば基本ボタンガチャで何とかなってしまいアクションゲームとしての面白さがない。

先に発売されていたPS4版ではこの戦闘パートが極端にフレームレートが低下するというレビューもあったが、Steam版ではもちろん余りあるPCのスペックによって最高設定でも常時60fpsで遊ぶことができる。まあ、フレームレートが安定しているからといって面白くなるわけではないのだが。

正直なところ、よくある原作ゲー止まり。アニメのように滑らかなトゥーンレンダリングやフルボイスによる会話パートはアニメ原作ゲーとしてよくできた部分で、原作好きが喜ぶのはもちろんのこと原作アニメを知らない人にもアニメの雰囲気を掴みやすく作りとなっているが、戦闘パートや怠い移動シーンがゲームとして足を引っ張っている。中途半端にアクションを入れないで、アドベンチャーパートにだけ絞った作りの方が評価が良かったかもしれない。