ドイツ語版 To LOVEる ダークネス 入手


前回フランス語版 To LOVEる ダークネスを入手したが、今回はドイツ語版 To LOVEる ダークネス 「Love Trouble Darkness」を入手したのでご紹介。今のところ2巻まで翻訳されているようだが、Amazon.co.jpに1巻のみ在庫があったので注文して早速到着、2巻はマーケットプレイス経由で注文したのでまだ到着していないので、先に1巻だけで。



左から日本語版、今回入手したドイツ語版、前回入手したフランス語版。
ドイツ語版だけ表紙の構成が他の2つと結構異なり、タイトルもLOVEの最初のLにデビルークの尻尾マーク、Darknessの両サイドに反重力ウイングが描かれたデザインとなっている。
日本語版やフランス語版のようにカラー表紙のカバーが外せる構成ではなく、コンビニコミックのような一体型になっている。また、残念ながら帯がないので矢吹先生や長谷見先生の作者コメントも存在せず、最初のページのカラー絵も収録されているものの、やや紙質が(日本語版、フランス語版に比べると)悪いのでちょっと残念な仕様。


更に表紙裏側には読者の対象年齢と漫画のジャンルが記載されており、このTo LOVEる ダークネスは16歳以上対象・ジャンルはコメディとなっている。ただし、あくまでも「対象」年齢というだけで購入制限をかけられているといったような代物ではないようで、Amazon.de等で年齢確認なしで注文することができそうな感じ。
ちなみに、このレーティングに同じく属する漫画は「バガボンド」「ベルセルク」「ナナとカオル」「ふたりエッチ」とかが入っているのを確認済み。どこかの独立したレーティングという物ではなく出版元が独自に判断して表記しているものっぽい。出版元で別々に評価しているので「名探偵コナン」が8歳以上向け表記なのに「ワンピース」や「ナルト」がそれより上の10歳以上向けだったり、「マケンっ姫!」「エヴァンゲリオン」「ハイスクール D×D」「My Doll House」が12歳以上なのに「ラブひな」「テニスの王子様」「べるぜバブ」が13歳以上、「青の祓魔師」が14歳以上、「ロザリオとバンパイア」が15歳以上、「聖剣の刀鍛冶」は表記していなかったりと全く統一されていない。
全体的にTo LOVEるダークネスの出版元であるTOKYOPOPが出している作品は他よりも高めに設定しているのは間違いない。
18禁に属する漫画本もドイツには存在するのだが、「エルフェンリート」がこのカテゴリ内に入っているのである。
※参照 ドイツにおける日本のマンガ 濱田 真由子
Amazon経由で購入したためドイツ国内の本屋での販売形態について確認できなかったが、この記事を読む限り基本ビニールなしの状態で売られており、18禁本のみシュリンクがかけられるものらしい。
ドイツはエロ要素よりも暴力表現の規制が厳しく、更にいうと漫画のみならずゲームや映画等メディア全般に激しく制限されるお国柄なのだ。
PCゲーマーで有名な話といえば、主要キャラ全員アンドロイド & 舞台が地球ですらないドイツ版Soldier of Fortune 2や、ドイツ産のゲームなのにドイツ国民が遊べないDead Islandが有名だろう。
ただ、まだまだ発禁処置されている作品も多いとはいえ最近は規制も緩くはなったのか、昔は売っていなかった初代ターミネーターの無修正版が16禁で発売できるようになっていたり、「L.A. Noire」(ヘアヌードの女性撲殺死体、子供含む家族の焼死体あり)が無修正のまま16禁だったり、「Spec Ops : The Line」「Red Dead Redemption」「Dead Spaceシリーズ」が18禁とはいえ無修正のままで済んでいたりと、焼死体・欠損表現があるから一律にダメというわけではないし、アメコミの「キックアス」(10歳の少女が日本刀で大人の頭をかち割る、銃で睾丸を撃ちぬく)が特に規制もなく売っていたりする。


話が脱線したが、フランス語版が無修正だったので予想はついていたけど、このドイツ語版も(パッと見てみた限りでは)特に日本語版から削除されたようなお色気シーンは無い模様。違うのはもちろんセリフがドイツ語になっているのと、最終ページに「漫画の読み方」(ヨーロッパ圏は漫画の右読みに慣れていないので)が載っている点。
サンプルが読みたい人はTOKYOPOPのTo LOVEる ダークネス公式サイトからページ中央の「Leseprobe」の箇所で読むことが可能。
ただ、このドイツ語を読んでいて、あれ?と思ったのが擬音が日本語表記のままで横にドイツ語の擬音が表記されているという点。
そういえばフランス語版は完全に日本語消えていたよな・・・と思いだしハタと気が付いた。
あまりにもフランス語の擬音の表記が違和感ない仕上がりになっているので、擬音が含まれていない特別仕様(そんなものが存在するのか知らないが)の原稿をフランスの出版社に渡しているのかと思っていたが、どうやらフランス語の擬音の大きさをうまく調節して元の擬音にかぶさるようにしたり、どうしても外れてしまうような箇所は日本語版には存在しない線をちゃんと書き足して完全に日本語表記の擬音を消していたのである。
なにこの、内田修正 or 小川修正ェ・・・。
流石、芸術の国の担当者。修正も芸術的だ。

Love Trouble Darkness 01

Love Trouble Darkness 01

Love Trouble Darkness 02

Love Trouble Darkness 02