もう一つ原発問題で

原子力発電所は今回の津波で危険性が認識されたから、代わりに太陽や風力などの自然エネルギーを活用しよう」って声が一部blogなどであるが、ちょっと反論。
少なくとも今のクリーンエネルギーと呼ばれている物は、補助としての発電にはなるけど主要な発電にはならないと思う。土地が狭い、台風が多い日本ではまだまだ発展途上の技術。
「千葉県の犬吠埼の沖合に風車をいっぱい建てたらまかなえる」っていうデマが一部で流れているようだけど、今でも銚子市近辺に風力発電はあるが、地元に近い人間である自分が見て、とてもじゃないが安定した電力を供給できるとは思えない代物である。
メンテナンスや風向きの影響で実際に稼働している風車なんて30〜50%だし(電力が足らないと言われている今ですらこれしか稼働できていない)、モーター回転による低周波音の騒音や、バードストライク(風車羽に鳥が巻き込まれる)の問題だってある。
仮に、犬吠埼近辺一体に風力発電を何十万基と並べて、騒音被害や鳥類や魚介類などの生態系の破壊が発生した際、誰が「責任」を取るのか?
勘違いしてほしくないけど、俺が言いたいのは原発推進じゃなくて、「長所だけを兼ね備えた発電施設なんて現時点で存在しない」ってこと。
原発が危ないからっていう理由で、他のものを導入してみたら、今度は違う人間や自然環境が苦しむ羽目になる可能性があるという事を頭に入れてほしい。
コストなしで物やエネルギーを生み出すというのは相当難しい。