Max Payne 3 クリア


ロックスター印のドラッグでキメまくったペインさんが大暴れするTPSゲームだった。
今までのシリーズ同様、バレットタイム(時間の流れがスローモーションになって銃弾の軌道まで見える)やシュートドッジ(これまたスローモーションになって横っ飛びして銃撃)といったシステムは健在で、これらをうまく活用していきながら2丁拳銃を連射して敵をまとめてハチの巣にするのはジョン・ウー映画ばりにカッコよく決まる。更にエリアにいる最後の敵を仕留める際はカメラが敵にクローズアップして銃弾が撃ち込まれていく様をスローで眺めるられるのは前作以上に「魅せる」ゲームに仕上がっている・・・はずなのだが、それは序盤までで終わってしまう。
後半以降はマップデザインが「ここでカバーを使って敵を仕留めていくのだ」と言わんばかりの遮蔽物の配置と敵の湧き方になり、敵も防弾チョッキやヘルメットを着用してきて非常に硬くなってきて、飛び出して殺していくのが難しくなっている。シュートドッジも今までのシリーズに比べて発動時の飛び込みと着地時の硬化時間が長いので、後半のチョッキ&メット相手に発動しても飛び込み中に倒せないで終了後にうつぶせの状態のままボコスカとダメージを食らってしまうというリスクが大きく、なかなか発動できる場面を見つけられないまま、最終ステージまでカバーで隠れる→バレットタイム発動したままカバーから射撃の繰り返しでチマチマと進んでしまう。
マックスペインのキャラ設定も魅力的とは到底思えない。高二病患者には堪らない独特の言い回しを淡々と述べるハードボイルドオヤジだったマックスペインが、ストレートな物言いで「ファック」やら「サノバビッチ」やら「アスホール」だとか言う事しか能が無い暴力ハゲオヤジに退化してしまっている。
頭を剃って、汚いスラングを使っていればチョイワルオヤジにでもなれると思ったか。ハゲはハゲだ。甘えるな。


ムービーシーンの多用もマイナス。ゲーム全体を通して銃撃戦→移動→ドア開けるとムービーの繰り返しをやっていて半開きのドアを見かける度に「あぁ、またムービーか」とシラけてくる。
チャプター開始・終了時のプリレンダムービーも、実際にはロードが終了しているにも関わらずボタンを押してもかたくなに「STILL LOADING」を表示続ける仕様なのは勘弁してほしかった。プリレンダムービーが終わった後、オートセーブになったら一旦ゲームを終了すれば分かるが、オートセーブのロードは10秒もしないうちに終わってしまう。「STILL LOADING」とは一体なんなんだ。ムービー1本が異常に長いし、再生中はゲームを終了することもできない(セーブ消失の恐れもあって、フリーズ以外で強制終了は使いたくない)ので一度再生してしまえば強制的に最後まで見続けなければならない。
「俺たちの映像美を見よ!」というロックスターの意思表示なのかもしれないが、プレーヤーからコントローラーを奪い取るという行為はゲーム開発者としてやっちゃいけない行為だろ。
ただ、初回予約特典の初代Max Payneスキンでムービーシーンを見るのだけは必見。
あのニヤケ顔がリアルになってドアップで画面に映し出されるたびに、ゲームにならないほど爆笑してしまうwww