FMV DESKPOWER T90Kの電源ボックス修理

電源が全く入らないというFMV T90Kを預かったので修理。検索してみると、どうやら電源ユニット(API4PC30)のコンデンサが破裂する事例が何件も報告されているので、これが原因だろうと電源を外してみた。
電源ユニットの取り外し方を取り上げているサイトを見つけたけど、このサイトだと電源ユニットを本体から切り離すまででマザーボードやテレビと液晶用の電源コネクタを外しておらず、PC本体から引きはがさないでこのまま作業をするのは面倒なので、電源ケーブルを抜くためにシールドも取り外す。
マザ−ボード側のシールド

○で囲った部分以外に矢印の下側にもネジがある。
すべてのネジを取り外したらシールド板を上側にスライドする。


テレビ・液晶ボード側のシールド

こちらも、○で囲った部分以外に矢印の下側にもネジがある。
黒いプラスチック板も爪で固定されているのでうまく押して取り外す。チューナーに取り付けられたテレビの同軸ケーブルを両方側ともに抜き、AVケーブルとディスプレイケーブルがテレビ・液晶ボードと取り付けられているので先にコネクタを抜いておく。そうしないとシールドがスライドできない。すべて取り外したらシールド板を右横にスライドする。



案の定、6個もコンデンサが膨らんで破裂している。メーカー製でもショップブランドでもコスト削減のためにまずするのがカタログスペックや見た目に影響しない電源を安物にするっていう傾向、どうにかなんないもんかね。いくら性能がいいモノでもすぐ壊れるようじゃそんなもんはただのガラクタである。
話はおいといて、早速コンデンサの交換。破裂していない同じメーカーのコンデンサも念のため交換。


交換後

早速FMV T90Kに取り付けてみると正常に電源が入るようになった。やはり電源のコンデンサがダメになっていたのが故障の原因のようだ。
ちなみに、今回交換した元のコンデンサ11個の耐圧と容量
10V 1000μF 4個
10V 2200μF 1個
10V 3300μF 1個
16v 1000μF 1個
16V 2200μF 1個
25V 2200μF 1個
35V 330μF 1個
35V 680μF 1個
購入は三栄電波の「パソコン用アルミ電解コンデンサ」より、日本ケミコン製の低インピーダンス品を使用。35V 330μF品が無かったので、このコンデンサだけ50V 330μFを買った。