グラフィックと音楽と世界観「だけ」は良かったゲーム

何故だろう。そこそこ面白いゲームよりも違う意味でインパクトが強いゲームの方が記憶の中にずっと残り続けるのは・・・。
色々とゲームをやってきて、大半の面白いゲームというのは大体音楽もグラフィックも良いものが多かったりするのだが、グラフィックや音楽や世界観が素晴らしいのに何をどう間違ったのか根本的にゲームそのものの面白さが皆無に等しいゲームが存在する。
それが今回紹介する「ギャラクティックストーム」と「シャドー・オブ・ザ・ビースト」
最初の「ギャラクティックストーム」は1992年にタイトーが出した体感型擬似3Dシューティングゲーム

自機がデカ過ぎる影響で画面が見にくくて攻撃に当たりやすく、しかもショットがバースト撃ちで追尾してくれないせいで、敵攻撃を回避しているとこちらの攻撃が当たらないので爽快感に大きく欠ける。同じ擬似3Dシューティングのセガスペースハリアー」や同タイトーナイトストライカー」は連射追尾攻撃だったのに何故このような事になったのか。
しかも、ゲーム前半はそれほどでもないのだが後半から嫌がらせとしか思えない敵の配置や障害物のせいで余計にストレスが溜まってくる(自機の動かし方によって回避不能な障害物が出てくる)。
最初ゲーセンでこのゲームを見たときの印象は「自機でか!でも、もしかしたら面白いのかも・・・」と思ってみて、試しにプレイしてみたら見た目通りの大味なゲームで「ああ、100円無駄にしたなぁ」と清々しい気分になったのは言うまでも無い。
だが、音楽だけは本当に良い。
シューティングゲームダライアス」シリーズでの作曲でもお馴染み元ZUNTATAチームの小倉久佳によるBGMは神秘的で広大な世界観を感じられる。


ちなみに、このゲームをゲーセンで見かけたのは秋葉原のゲーセン「Hey」で通常のアーケード機体に収められた物が最後。もう2度とゲーセンで動いている姿を目撃することは無かろう。


続いての「シャドー・オブ・ザ・ビースト」はシグノシス社がパソコン「Amiga」で発売した横スクロールアクション。



これまた一部の箇所がゴリ押しプレイの方が簡単だったり、初見殺しトラップが満載で、日本人が想像する「大味で古典的な洋ゲー」である。
とはいえ独自の世界観や音楽に関しては芸術といっても言っても差し支えないレベル。
そもそもシグノシス社のゲーム自体、大体がゲーム開発者じゃなくてアーティストが作ったというような作品が多かったような感じだし。
日本ではPCエンジンスーパーCD-ROMROM、メガドライブFM TOWNSで発売されていた。
海外では他にも数々の機種に移植されていたり、本家Amigaでは3まで続編が作られていたが、何故ここまでつまらない作品がウケたのか不思議である。
PCエンジン&FM TOWNS版に収録されているメインテーマ アレンジVer