開発中止となったPSP版Saints Row: Undercoverを遊んでみる(遊べたもんじゃないけど)

unseen 64 - Saints Row: Undercover
Saints Rowシリーズのスピンオフとして開発されていたものの、開発中止となってしまったPSP用タイトル「Saints Row: Undercover

偶然にも残っていたPSP開発キットから発掘されプレイ映像が公開されたが、このほどゲーム自体が収録されたISOファイルが配布されたことによってPSPエミュレータを通して実際にプレイすることが可能となった。
ただし、本当に開発途中のゲームそのものなのでグラフィックは非常に質素、通行人がぐちゃぐちゃの姿勢な歩いていたり、車はホッピングしたり高速回転しながら遠くの彼方に吹き飛んでいき、アイコンやテキストにしても借り組みのものが目立ち、最悪(エミュレータやPCごと巻き込んで)フリーズするといったSteamの早期アクセスにも満たない内容となっているのでこれで楽しく遊べるというものではない。あくまでも開発途中のゲームがどんなものなのかを見るためのもの。


上記のような問題も抱えておりプレイするのは自己責任となるけど、今回はPSPエミュレータの簡単な導入方法とSaints Row: Undercoverのプレイ方法を解説。
まずはPSPエミュレータのダウンロード。この記事を書いている時点では「PPSSPP」が完成度の高いエミュレータに仕上がっているのでこれを使用しよう。BIOS等別途プログラムがなくてもこれ単体でISOファイルのゲームが起動できる。
ダウンロードは公式サイトから
PPSSPP 公式サイト
「Downloads」の項目より使用しているOSのPPSSPPを選択
Android,Mac OSX, Linux等も用意されDownloadsページの一番下の方にはエミュレータの開発途中版のビルドもあり、「Saints Row: Undercover」用に若干修正も施されたビルドも作成済みとなっているが、今回はWindows正式版1.1.1を用いる。
ダウンロードしたら中のppssppフォルダを適当な場所に移動し、OSが32bit版ならPPSSPPWindows.exe、64bit版ならPPSSPPWindows64.exeを実行。使用しているWindowsのバージョンによってはセキュリティ警告が表示されるが「詳細設定」をクリックして起動を許可。エミュレータが起動しない場合はVisual Studio 2013 の Visual C++ 再頒布可能パッケージを導入してみる。

PPSSPPが無事起動したらエミュレータの設定を行う。

ウィンドウ内にある「設定」→「グラフィックス」の「レンダリング解像度」か、メニューバーの「ゲームの設定」の「レンダリング解像度」のどちらかを選んで、解像度を4x以上に設定する。PSP実機の解像度480×272の4倍にあたる1920×1088でのレンダリングとなり画質が向上する。重たい場合はこの設定を下げてみること。

次にウィンドウ内にある「設定」→「オーディオ」の「音声のレイテンシ」を選んで「低」に設定。これで画面表示に数フレーム遅れて音声が流れるのが軽減される。音声にノイズが乗るようであれば、この設定を上げてみる。

更にウィンドウ内にある「設定」→「システム」の「CPUクロックを変更する」を選んで「500」以上に変更。0設定だとPSP実機の333MHzでのエミュレートで、このままだとゲームの実フレームレートが40〜55fpsと不安定なフレームレートとなりカクツキが目立つが、これを設定することによってゲームの実フレームレートがほぼ55〜60fpsで安定する。ただし、PCの性能以上に上げすぎるとエミュレート速度が間に合わず動きそのものがスローモーションとなるのであまり上げすぎないように。
あとはコントローラ設定だが、Xbox 360コントローラなどのXInput対応のものならデフォルトで設定済みとなり、それ以外のコントローラの場合はウィンドウ内にある「設定」→「コントロール」→「キーの割り当て」かメニューバーの「ゲームの設定」の「キーの割り当て」のどちらかを選んで設定することとなる。
自分のPC環境、Core i5 4670K 3.8GHz・メモリ16GB・GeForce GTX 960・Windows 10 64bitでは64bit版PPSSPPを使用し、PSP 4xの内部解像度・音声のレイテンシ:低・CPU 500MHzが快適に動作する設定だった。


お次は「Saints Row: Undercover」のISOファイルのダウンロードとPPSSPPでの読み込み
http://www.mediafire.com/download/e86b2cgngtze2w8/SRUPSP.ISO
https://mega.nz/#!SEsUiajb!o3F6i-RYQsFd5g1Qrm30rc4JWSRJeezNWdTgATo9ofg
http://we.tl/QWYgZ1MMQM
ISOファイルの容量は461MB
上記のダウンロードサイトのどこからか「SRUPSP.ISO」をダウンロードしてきて適当なフォルダに置いておく。あとはPPSSPPからウィンドウ内にある「ロード...」もしくはメニューバーの「ファイル」→「ロード...」を選んで先ほどダウンロードしてきたISOファイルを選ぶのみ。問題がなければこれで「Saints Row: Undercover」の画面がウィンドウ内に表示されるはずだ。
フルスクリーン表示したい場合はAlt + EnterかF11キーを押すことで切り替えられる。


操作方法
アナログスティック - 移動
十時キー左右 - 武器切り替え
十時キー下 - しゃがむ
Lボタン - 手動エイム
Rボタン - 自動エイム
□ボタン - ジャンプ
×ボタン - ダッシュ
○ボタン - 攻撃
△ボタン - リロード/車に乗り込む
スタートボタン - メニュー
セレクトボタン - マップ
緑色の円の上でL + △同時押し - ミッションやショップの開始
武器の上で△長押し - 所持している武器の切り替え


タイトル画面。表示されてから5秒くらいしてからPSPの×ボタンを押すと画面が一瞬点滅し、さらに少し待ってからもう一度×ボタンを押すと「Press START」のメッセージが出てくるのでスターンボタンを押す。



主人公のクリエイト機能も用意されている...けど体系4種・人種4種・髪型3種でカスタマイズの幅はなく、低ポリゴン過ぎてどの見た目も良いとはいえず、組み合わせによってはポリゴン欠けなども生じてくる。





チュートリアルにあたるブートキャンプ。何故か主人公キャラのテクスチャが剥げる。
武器の使用、打撃攻撃の練習も行えるが警察署の入り口にある緑色のマークまで行けば飛ばすことも可能




舞台はSaints Row 1&2と同じスティルウォーター
角ばった建物類、非常に短い描写距離、大量の仮テクスチャと原型を留めていないくらいのグラフィックのはずなのだが、1&2をプレイした人なら「あ、この場所知ってる!」と判別できるくらいの再現度だ。
武器は初期装備のもの以外にも街中に転がっており、武器の上に立って△ボタン長押しで切り替えられるので探してみよう。




仮アイコンやテキスト抜けが目立ち見難いが、スタート・セレクトボタンを押すことでメニューやマップも表示することが可能。
一応マップ上のアイコンの位置にはミッションやショップがあり、ショップでは回復アイテムも購入可能。床屋もあったが入るといきなりフリーズした。また、ラジオ類は全く収録されておらず流れない。




緑色のマークの上に立ってL + △ボタンを押すことで開始されるミッション。ここでもブートキャンプのムービーシーン同様、何故か主人公キャラのテクスチャが剥げる。
一部AIが棒立ちだったり殆ど作られていない状態での収録。




日常
車が回転しながら飛んでたり、ヴァニラ・アイスに亜空間引きずり込まれる。